こんにちは。
今回は、「複合機の電源コンセントを抜くことがなぜNGなのか」、その理由やリスクについて詳しく解説します。
業務効率や節電の観点から、複合機の電源管理について悩む方は多いです。この記事を読めば、複合機を安全に使いながら無駄な電力消費を抑える方法がわかります。
複合機は事務作業を支える重要な機器であり、常に電源につないでおくことが推奨されています。
一般的な電気機器は使用しないときにコンセントを抜くこともありますが、複合機ではそれが適用されません。その理由を順番に見ていきましょう。
1-1. ヘッドクリーニングが行われない
インクジェットタイプの複合機では、プリンターヘッドの状態が印刷品質に大きく影響します。
ヘッドにインクが固まったり、ほこりが付着したりすると、印刷にムラや線が入る原因になります。
複合機には自動ヘッドクリーニング機能があり、一定時間使用しない場合でもヘッドを清掃して状態を維持します。
しかし、コンセントを抜いているとこの機能が働かず、ヘッド不具合が発生しやすくなります。
1-2. カートリッジ交換によるコスト悪化
長期間クリーニングが行われないと、インクが固まってヘッド不良が改善できない場合があります。
こうなると、残量がまだあるカートリッジを無駄に交換せざるを得ず、結果としてコストパフォーマンスが低下します。
つまり、コンセントを抜くことで、無駄なカートリッジ交換の頻度が増え、ランニングコストが上がるリスクがあるのです。
1-3. データ消失のリスク
複合機は本体メモリーに印刷待機中や送信待機中の文書を保存できます。
しかし、長時間電源を切ったままにしておくと、これらのデータが消えてしまうことがあります。
業務上、急ぎの印刷やFAX送信データが消えてしまうと大きな支障が出るため、電源管理は重要です。
1-4. FAXが受信できない
複合機のコンセントが抜かれた状態では、FAXの受信も不可能です。
取引先からの重要なFAXが届かず、業務に支障をきたす可能性があります。
2. 節電目的でのコンセント抜きはあり?なし?

節電のためにコンセントを抜きたくなる気持ちは理解できます。
確かに待機電力はゼロにできますが、複合機の場合、電源を入れた瞬間の最大消費電力が大きく、むしろ節電効果が薄れる場合があります。
複合機の電力消費の種類
- 最大電力:主電源を入れたときや復帰時に発生
- 動作平均電力:印刷やスキャン作業中の平均的な消費
- 待機電力:電源オン状態で使用していないときの微少電力
特に、最大電力は非常に大きく、毎回コンセントを抜いて電源を入れるたびに消費されるため、長期的な節電効果は期待できません。
節電の目的でコンセントを抜くのは、むしろ逆効果になる場合があるのです。
3. 複合機トラブル時にコンセントを抜くのは最終手段
通常、複合機のコンセントは抜かない方がよいです。
しかし、次のような状況では、最終手段として電源を切ることがあります:
- 電源ボタンを押しても電源が切れない
- 稼働中のタスクが止まらない
- 再起動ができない
- 何度試しても不具合が改善しない
それでも頻繁にコンセントを抜くのは避けてください。主電源の入切は機器に負荷をかけ、故障リスクを高めます。
4. まとめ|複合機は基本的にコンセントを抜かない
- ヘッドクリーニングやメンテナンスが自動で行われない
- インクカートリッジの無駄な交換が発生する
- 印刷や送信データが消えるリスクがある
- FAX受信ができなくなる
- 節電目的でも、最大消費電力の増加で逆効果になる
複合機を安全かつ効率的に使うためには、常時コンセントを差した状態で運用することが基本です。
必要な節電は、待機電力の少ない機種を選ぶなど、他の方法で取り組むのが効果的です。




