制定日:2026年8月30日
承認:当社は取締役会非設置会社であり、本方針および戦略は代表取締役の決定により承認しています。
当社は創業以来20年、名古屋を拠点に、地域の中小企業と個人のIT環境を支えてまいりました。
地域の事業者が直面している最大の課題は、人手不足です。一人が複数の役割を担わざるを得ないなかで、見積作成、請求処理、顧客管理といった定型業務が本来の仕事を圧迫しています。一方で、生成AIとクラウドの普及により、少人数の事業者でも高度な業務自動化が手の届く価格で実現できる時代になりました。
当社はこの変化を、まず自社の業務そのものを作り変えることで捉えます。そのうえで、自社で検証した業務変革の方法を、そのまま地域の事業者へ届けられる会社になることを目指します。
従来、当社の業務は訪問と手作業に依存した労働集約型でした。これを、次の方向へ転換します。
上記のビジネスモデルを実現するため、以下の戦略に取り組みます。
これまで案件ごとに手作業で作成していた見積書・請求書を、音声入力および過去の取引データを基にした自動生成へ移行します。当社が開発・運用する音声入力による帳票生成の仕組みを自社業務に適用し、様式を全社で統一したうえで、作成から送付までの工程を短縮します。蓄積された取引データは、価格設定と提案内容の標準化にも活用します。
属人化していた業務手順を文書化し、生成AIが直接実行できる形式(手順定義)へ変換します。Webサイトの更新、定期投稿、月次のセキュリティ確認、レポート作成といった繰り返し業務を、担当者の記憶ではなく蓄積されたナレッジベースから実行する体制へ移行します。これにより、担当者の不在や交代が業務の停止につながらない状態を目指します。
顧客情報、接触履歴、案件の進捗、勤怠を、自社開発の管理ツールに統合します。外部サービスへの依存を減らし、当社の業務実態に合わせて継続的に改修できる体制とすることで、営業・施工・請求までの情報を分断なくつなぎます。
自社および受託運用しているドメイン、サーバー、Webサイト、アカウント、データベースを台帳として一元管理し、変更が発生した時点で更新する運用を定着させます。あわせて、定期的なマルウェアスキャン、バックアップの取得と復元テストを実施し、事業継続性を確保します。
自社および関連事業のWebサイト運営、コンテンツ制作、SNS発信を、外部委託から内製へ切り替え、生成AIを用いた制作・公開の自動化を進めます。制作工程で得た知見は、そのまま顧客向けのWebサイト制作事業に反映します。
推進体制
人材の育成・確保
| 指標 | 対象戦略 | 目標値 | 期限 |
|---|---|---|---|
| 見積書・請求書1件あたりの作成時間 | 戦略1 | 40分 → 10分以内(75%削減) | 2027年3月末 |
| 手順定義化した定型業務の件数 | 戦略2 | 10件 → 30件 | 2027年3月末 |
| グループ全社の見積・請求業務の自動生成への移行 | 戦略1・3 | 完全移行(達成/未達で判定) | 2027年3月末 |
| 顧客・案件情報の管理ツールへの移行率 | 戦略3 | 100% | 2027年3月末 |
| IT資産台帳に登録・更新された資産の網羅率 | 戦略4 | 100% | 2027年3月末 |
「まず自分たちが変わることから」
私たちは20年間、地域の皆さまのパソコンやOA機器を扱ってきました。その中で痛感してきたのは、地域の事業者が抱える人手不足の深刻さです。やるべきことは山ほどあるのに、見積を作り、請求書を出し、書類を探すことに時間が消えていく。それは、私たち自身がまさに直面してきたことでもありました。
生成AIが実用の域に達したいま、私はこの状況を変えられると考えています。ただし、それは製品を売ることからではなく、自分たちの業務を作り変えることから始めなければ意味がありません。使ってもいない道具を人に勧めることはできないからです。
そこで当社は、見積と請求の自動生成、業務手順のナレッジ化、顧客情報の一元管理を、まず自社で実行しています。うまくいかなかったことも含めて、その過程で得たものが、地域の事業者へお届けできる最も確かな価値だと考えています。
小さな会社だからこそ、変わる速度では負けません。地域の皆さまとともに、この変化を進めてまいります。
エムズショップ株式会社 代表取締役 松永 了
発信日:2026年8月30日