開業や創業が決まると、やることが一気に増えます。物件、設備、仕入れ、届出、資金繰り。その中で、ホームページは「あとでいいか」と後回しになりがちです。一方で、お店や事務所の名前を知った人が最初に調べるのは、たいていインターネットです。この記事では、開店前・開業前に最低限そろえておきたいホームページの内容を、「全部は作らない」という前提で整理します。
開業前は、メニューや料金、実績がまだ固まっていないことが普通です。そこで完成度を求めると、公開が遅れ、開業日に間に合わなくなります。優先したいのは、「この会社(お店)は実在して、何をやっていて、どうすれば連絡できるのか」が伝わることです。見栄えや情報量は、開業後に少しずつ足していけます。
逆に、情報が少なすぎて「本当に営業しているのか分からない」状態は、せっかく名前を調べてくれた人を逃してしまいます。最小構成とは、少ないページでも「信頼して連絡できる最低ライン」を満たした状態のことです。
開業前の段階で、次の項目は決めておくと安心です。
ページを増やすより、訪れた人が迷わないことのほうが大切です。トップで事業の概要が分かり、サービス、会社(お店)の情報、問い合わせへと自然に進める流れがあれば、開業時点では十分に機能します。事業用の8ページ程度の構成であれば、「トップ・サービス・料金・会社情報・よくある質問・お問い合わせ」などを軸に、開業後に増える内容(事例や実績、お知らせ)の置き場所もあらかじめ確保できます。各ページに何を入れるかの考え方は、過去のコラム「0円ホームページの8ページ、何を入れる?構成の決め方」も参考にしてください。
開業前は、内装工事が終わった直後の「まだ誰も使っていない状態」を撮れる唯一のタイミングです。外観、入口、店内(または事務所)の全体、設備、看板、代表者の写真を、明るい時間帯に撮っておくと、後から撮り直す手間が減ります。スマートフォンで十分ですが、横向きで、レンズを拭いてから撮るだけでも印象が変わります。人物や商品、メニューは、開業後に実際の様子を撮り足していく方法でも問題ありません。
ホームページそのもの以外に、次の準備も並行して進めておくと、公開後にスムーズです。
まず、名刺・チラシ・看板・SNSなどで使う屋号、住所、電話番号の表記を統一しておくこと。表記がばらばらだと、検索したときに同じ事業者だと伝わりにくくなります。次に、問い合わせを受ける体制を決めておくこと。フォームから連絡が来たとき、誰がいつまでに返信するのかを決めておけば、せっかくの最初の問い合わせを逃しません。そして、独自ドメインやメールアドレスの扱いを確認しておくこと。ドメインやサーバーの名義は、後から変更しにくい項目のひとつです。名義の確認方法は、コラム「ドメインとサーバーは誰の名義?確認すべき所有権」で整理しています。
公開した時点がゴールではありません。開業後は、実際に寄せられた質問をよくある質問に反映する、最初のお客様の声や事例を載せる、営業時間やメニューの変更を反映する、といった更新が効いてきます。小さく始めて、実際の反応を見ながら足していくほうが、開業前に想像で作り込むより、結果的に中身の濃いサイトになります。
料金とサービス内容はホームページ制作の料金表にまとめています。
開業・創業時のホームページは、「全部そろってから」ではなく「最低限、信頼して連絡できる状態」で公開することが大切です。事業内容、所在地、営業時間、連絡先、代表者の顔が分かる情報を軸に、内装が完成した直後の写真を押さえておけば、開店日に間に合わせやすくなります。足りない部分は、開業後に実際の反応を見ながら育てていけば十分です。まずは「開業日までに、最低限これだけは載せる」という項目を書き出すところから始めてみてください。